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人間が嫌いな未成年。 たまに2次創作3次創作を打ちます。 完全オリジナルも打つ時もあります。 このブログを見た貴方と縁があること祈って・・・。
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連絡が来る。
後ろに立っている怖いおじさんは僕を軽く見降ろしたままで、大きなカマを肩にかけてジッとその時を待っているようだ。
xデーがいつにしろ僕は死ぬらしい。


君が笑うから僕は死のうと思う。


夏の暑い日。
僕は持ってきていたタオルで汗をふき、炊き上げるアスファルトの上をまるで踊るかのように進んでいた。
周りには木という木はなく、あるのは高々と並んだマンションと泣きそうな顔で人が歩いているだけ。
ジンワリと湿ったTシャツを疎ましく感じていると前に立っているお姉さんからティッシュを配られた。
中には広告が入っていた。ピンクの紙に黄色い文字はその手の広告だとすぐ分かる。
音楽が止み、信号が僕に渡れと告げるので僕は少し走り気味に交差点に入った。

誰かが目の前に立っていた。

黒い黒い黒い服だった。汗の目立つだろう色なのに汗一つかかずに頭の先からつま先まですっぽりとその服を被っている。
男か女かもわからないその姿は僕以外には見えないようだった。
見て分かるのは大きさは人間だと言うことくらいだった。あとは呼吸器官はついてなさそうだ。

「おい!ひかれるぞ!!」

その言葉に体が反応しここが交差点のど真ん中だということに改めて気付き走って交差点を抜けた。
驚くべきはそのあとのことかもしれない。
僕は交差点の真ん中で立ち止まり僕を見て笑った。
黄色い声が周りから不協和音で響き渡り僕は交差点の向こう側で耳をふさいだ。
一気に生臭い匂いが鼻に突き刺さり人は人では無くなった。
ミンミン・・・セミの声が止まり代わりに大人たちの悲鳴へと変貌する。

僕は交差点で死んだらしかった。

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