人間が嫌いな未成年。
たまに2次創作3次創作を打ちます。
完全オリジナルも打つ時もあります。
このブログを見た貴方と縁があること祈って・・・。
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よし、昔載せてもらっていたサイト様から許可を得たので載せたいと思います。
夢には入れておきますが、2次です。
ちなみにサイト様の方には赤い冬25の方を載せてもらっております。
続き方は24→25
白く冷たい雪が降ってきた
またこの季節がやってきた・・・12月の重大イベント・・・あたりは見違えるほどに
照明などでライトアップされる
赤い服を着て白い髭なんかを付け
子供にお菓子やオモチャを配る
世界には人がこんなにも居たのかと再確認される日だ
リオンにしてはどうでもいい話だった
特に気にかける事もない
帰るとデザートが並べられていてマリアンが笑って・・・
ただそれだけ
昔はそれでも期待していた
父親と母親・・・姉さんといすを並べて談笑しながらご馳走を食べる
だけど・・・現実は違ったまともに会話するのはシャルとだけ
マリアンは気が付けば居なくなっていたし
姉さんはどこに居るのか・・・生きているのかさえ分からない
母親はいまやもう生きても居ない
はしゃぎ回る子供たち腕に抱えているのは
プレゼントだろうか・・・
幸せそうに笑いプレゼントを見せ合っている
中身は母親が縫った物だろうか・・・・セーターが入っていた
安物の毛糸で作られたのだろう、
お世辞でも綺麗とは言えなかった
それでも嬉しそうにギュッとセーターを抱きしめていた
試してやる・・・
リオンは手に持っていたガルドのなかから
金貨を取り出したそして
リオンはガルドを子供の方へ投げた
金額は新品のそれなりのセーターが買えるくらい
リオンは子供がどう動くのかじっと見ていた
その金があればもっといいセーターが買える
それだけじゃない・・・自分の好きなものも買える
どうするのか・・・そんなセーター捨ててしまえ
そう期待を込めながら
だが子供たちはお金を拾いリオンに持ってきた
「はい!」
「・・・・いらん」
子供は不安げにリオンを覗き込んだ
「どうして?」
その瞳には一遍の曇りもなく迷いもなかった
「・・・・その金があればお前達の好きなものが買えるだろう・・・?」
「お兄ちゃんのじゃないの?」
・・・・・・・絶句というよりも冷静に子供を見る
まだ2~3歳の子供だった
「・・・僕が投げた」
「返すよお兄ちゃんも欲しいの有るんでしょう」
はい、そうリオンの手の平にガルドを乗せた指は冷え切り赤くなっていた
「それがあれば手袋ぐらい簡単に買える
そんなボロなんて捨ててしまえ」
「今日ねサンタさんが来る日なんだって
お兄ちゃんの家にもサンタさん来るといいね!」
嬉しそうに穴だらけの手袋を見た
サンタ・・・・・来るのか?
きたらきたで迷惑な話だ
不法侵入に不法投棄・・・・犯罪者の塊じゃないか
「・・・来ないさ」
「来るよ・・・!!」
子供の瞳からはボロボロと涙が出てくる
それは止まる事を知らない
まったく理解できない
笑ったと思えば泣き出す
「・・・・邪魔だ・・・・どけ」
「来るから・・・・ちゃんとお兄ちゃんにも来るよ・・・!!」
リオンは子供を乱暴に投げた
「煩い・・・!!!!ガキに何が分かる・・・なにがサンタだ・・・!!!!」
「だけど・・・!!」
「黙れ!!帰れ家に帰ってしまえ・・・!!!!」
子供はリオンを睨んだそれはまるで
昔の自分を責めたようだった
サンタなんて居ない プレゼントもご馳走だって・・・
誰も自分のためにと思っていない
後ろのヒューゴを見ているだけ
帰ればいいんだ・・・・温かく迎えてくれる家があるなら・・・・
帰って愛してもらえばいい・・・・受け止めもらえばいい
・・・・・・・・・・・・帰る家があるなら・・・・
「お兄ちゃん・・・・?」
「・・・」
リオンは屋敷とは正反対の道を進んでいった
だれにも会いたくなかった
子供を見た
リオンが受け取り損ねた金貨を拾ってこっちを見ていた
リオンはそれを鼻で笑った
そして道を進む
もう二度と会う事もないだろうと、
子供を軽蔑したかのようにリオンは笑った。
僕にはシャルとマリアンが居ればいいんだ・・・・・・・
本心かそれとも異心なのか・・・・
知るのはもう少し後の話
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