ぼんやりと僕は息をしていた。しざるを得なかった。
僕は右の手を無理やり起こして僕の隣にある携帯を開いた。
携帯はぼんやり光り12時をすこし超えたところで止まっていた。
充電をしてくださいと言う警告を、僕は無視して携帯を放り投げた。
ピーーーーー
携帯の電源が切れてしまったのだろう。悲痛に叫ぶが僕は充電器を探すこともせず
ただ、ボーと息をしていた。
季節は秋を少し超えたところで寒い筈なのに僕の体からは汗が噴き出していた。
窓は少し曇り、僕が触ると泣きだした。
ぼんやりと僕は息をしている。だんだんそんな感覚すら遠くなって僕は僕では無くなっていく。
その夜僕は死んだ。
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