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人間が嫌いな未成年。 たまに2次創作3次創作を打ちます。 完全オリジナルも打つ時もあります。 このブログを見た貴方と縁があること祈って・・・。
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多分書き直すと思う。

でも一応試験的に載せてみる。



嗚呼なんて俺は美しいんだろう、ねえ神聖ローマ。

だが、その言葉に返事は返って来なかった。

なんて・・・なんて・・・可哀想なんだろう。俺は・・・。

これは深い深い海の人魚の物語。


人魚姫
~もし私が人魚姫を書いたら~IN ヘタリア

海の底の城では何時以上にメイドたちが慌ただしく働いておりました。
磨かれた床には藻一つなく、食卓にはごちそうが並べられ。
後は主人を待つばかりとなっておりました。

舞踏会にふさわしい美しいドレスを身にまとい人魚たちは自らを見染めてもらおうと王子に近づくのでした。

そして城の廊下では王様がアーサーを呼び止めておりました。

「よく来たな、アーサー。」
「・・・はい、王様」

深く頭を下げたのは、くすんだ色の金髪と美しい緑の目をしたアーサー王子。

メイドたちはその姿を一目見ようと蛇のように密集し、姿を拝め居りましたが独り後ろから押されて王子の前に飛び出してしまいました。
メイドたちは驚いてその子を引きさがらせようと出て行きましたが、アーサーは酷く睨みメイドに手を差し伸べ自分に強引に引き寄せました。

「ひ・・!」

アーサーはメイドにひそりと耳打ちすると、その場を立ち去ってしまいました。

「大丈夫っす!?リヒテン。」
「ええ・・・大丈夫です。ただ・・・。」
「ただ・・・?」
「いえ・・・。」
「なら、さっさと用事を済ませなくちゃダメっす。もう少ししたらフェリが帰ってくるってみんな言ってるッす。」
「そうですか・・・。」


「おい、さっさと出てこいよ。そんなに自分が好きか?」
「好き?アーサーは変な言い方をするね。」
「あ!?」
「俺は待ってるんだココでルートが帰ってくるのを。」

深い深い海の洞窟の中では割れてしまった鏡に向かってずっと立っている人魚が居る。
そいつの名前はとても有名で女の様な顔立ちから自愛姫なんて言われいる。
だけどその素上を知って居るのはほんの一部にすぎない。
何故なら奴がココに居ることすら知られていないからだ、奴は一日の大半をココで過ごしている。
何をしているのかと問えば待っているのだと言う。

「フェリシア―ノ。いい加減にしろ。今回はお前とアーサーが主役だ。わざわざココまで来てくれたんだぞ。」
「煩いな。黙れ。」

フェリシア―ノには兄が居る。
顔はよく似ているが性格はあまり似ていない。
アーサーとは最近知り合ってお互いに干渉し合う仲となっている。

これだけ深い海だと音もしない。
アーサーは少しドキリとして周りを見渡していた。

暗くコケが光って居るから洞窟の中ではお互いの顔はぼやけながらでも見えるが、一メートルも離れてしまえば誰が誰か分かったものじゃない。
そんな中確かに声がしたような気がした。
とても弱弱しくか細い声で確かな調音とテンポをまもって。

「だれだ・・・・?」
「なんだ?お前も手伝えココまできたら強制的にでも連れて行ってやる。」
「・・・良いよ。アーサーが俺の事だけをちゃんと愛してくれるんなら。」
「何を言って・・・。」
「俺別にルートじゃなくても我儘言わないよ・・・ねえ?愛してくれる?」
「・・・お前・・。」

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「バカかお前!何で同姓で愛すも愛さないもあるんだよ!アーサー手伝え!」
「お前、アント―ニョ連れてこいよ。」
「・・・あいつは忙しいんだよ。」

ああ・・・・。
何でみんな愛してくれないんだろう。

あんなにも昔は愛してくれたのに。
ネエ?神聖ローマ。


所変わってココは海底。

「今日も良い天気だね~見えねえけど。・・・ん?」

どこからか声がした。

なんだろうかこの美しい声は・・。
海の色も光も見えなくなったこの目から溢れる様な何かがフランシスの心を掴んだ。

「このあたりか・・・?」
「・・・aaa・・・・。」
「だれだ?俺は目が見えないんだ・・・返事してくれ!」
「・・・・・・こんなところに人魚なんて・・・なんて懐かしいんでしょう。」
「・・・俺はフランシスだ・・。」
「私は菊と申します。」

細々しい声と高く耳障りにならない声質。

「なんでこんなところに・・・?」
「・・・私は泳げないのですよ。」
「泳げない・・・?今までどうやって食べてきたんだ・・・?」
「・・・食べる・・・?ああ・・そんなことすら忘れてしまいました。」
「・・・あ・・・あのさ野暮なこと聞いていいか?」
「・・・?どうぞ。」
「どこに居るんだ・・・?」

菊は自分の見えるところまで力の限りはっていった。
岩にあたった左肩が微かに擦り剥いたが、気にせず岩を壁に座りこんだ。

それにフランシスも気がついたのかゆっくり手を伸ばしてきた。
フランシスの手が菊の顔に触れ、一瞬驚いたように肩を揺らしたが少しずつ慣れてきたのか顔を撫でまわしてきた。

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「居る…ンだな・・・。」
「います。」
「・・・久々だよ・・・こうやって触ったのは・・・。」
「・・・。」
「なあ。菊ちゃんだっけ・・・俺のところに来るか?朝昼晩食べさせてあげる。お兄さんこれでも料理は上手いよ?」
「・・・私はココで死ぬ運命なんです。」

そう言い放つ菊にフランシスはそっと頭を撫でた。

「そんな哀しいこと言わないの。」
「・・・。」
「行こう。」

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「ありがとう・・・。」

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