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分かってるんだけどね、本当は何でもないんだ。
猫とカエルとウサギと狼の話。
生まれたときにもってきた白の画用紙は死ぬ時には何色に変わっているんだろうか。
お城がありました、ですがそのお城に門はありませんでした。
お城の中の本だらけの倉庫に一匹だけ猫がいて、いつも静かに何かを書いていました。
それが絵の時もあれば、物語の時もありました。
猫は若く勤勉でした。
ですが、彼女の周りには人がいませんでした。
それは誰もが彼女を気難しい人だと思っていたからでした。
そんな猫は一匹のカエルが唯一の友達でした。
そのカエルは頑固でしたが、賢く音楽が好きでした。
二人は仲良くなりました。ですが、猫はカエルに城から出ることを禁じました。
猫はカエルが自分の元から離れていくのが怖かったのです。
カエルは悩みましたが、猫の為だと我慢しました。
ですがカエルは10日も絶たずに干からびて死んでしまいました。
猫は嘆き悲しみました。ですが何日泣いてもカエルは帰って来ませんでした。
猫の城にある日ウサギが飛んできました。
そのウサギは内気でひ弱でした。
自分が何をして、何が自分なのか分からなく猫に相談に来たのです。
猫は嬉しかったのですが、ウサギは猫を受け止めることはできません。
猫がウサギを受け止めるのも出来ませんでした。
2匹はお互いに違う願い事があって話が合うことはありませんでした。
距離がある2匹の関係は壊れることはありませんでしたが、距離が変わることもありませんでした。
猫が珍しく城の外に身を乗り出すと、そこには狼が居ました。
その狼は優しく、世話焼きで絵が好きでした。
身体が昔から弱かった所為か独りで居ることにあまり苦痛を感じ無いようでした。
狼と猫は性格は違う者同士でしたが、気が合いすぐに仲が良くなりました。
ですが猫は狼に対して素直にはなれませんでした。
身体の弱い狼は猫に対して過保護でした。猫はそれをあまり嫌と思いませんでした。
ある日狼はボロボロになってやってきました。猫はどうすることも出来ずに自分を責めました。
猫は狼に決して素直になれないまま狼はどこかに行ってしまいました。
あるところにお城がありました。
そこには一匹の猫が住んでいました。
孤独な猫でしたが、それは自らの罪でした。
狼の最後は創作だけどね。