何時だったか見ました。
こんな感じでリオンが笑っているのを・・・。

「頑張ったな」

そういってリオンは周りに人がいるのにも関わらず私に抱きついてきた。
友達の何人かは私達をみてリアクションに困っている。

そういえば何故こんなことになったのだろうか・・・。

そう今日は文化祭だったのだ、私の学校では文化祭は講堂で
クラスがそれぞれ演技や合唱なんかを披露しあうのだが、
今日はその２日目でクラブの披露となって居た。
だが、正式ではない部活が倉庫の中で演奏していたのだ。
先生たちは気にも留めず生徒の３分の１はそっちへ行ってしまった。

私の友達も部活の紹介があるのにも関わらず私に役割を押しつけてそっちに行ってしまった。

「おい、そっちはどうした？」
「倉庫のバンド見に行った。」

リオンが話し掛けてくるが、そんなのお構えなしに
私は機嫌が悪いのを隠そうともせずにリオンと話していた。
少し話しずらそうにリオンは私の頭を撫でてくる。

「それで、お前が残されたのか。」
「そうだよ。」

講堂内は色々な音で気分が悪くなりそうだった。
リオンの席の後ろに私がいるこれはなかなか運がよかった。
これでお陰でまだ精神を保っている。

リオンの方も友達がほとんど何処かへ行ってしまっていて楽しくなさそうだ。
私も数少ない友達が行ってしまって話し相手と言えばリオンしか居ない。

「カイルとかは？」

リオンが黙って指で示す。
それをたどってみればリアラとカイルが並んでいる、仲よさそうに手をつないで。
成程なと、リオンの方を見てみるとロイドがいた。

「ロイド何してんの？」
「それがよ、みんなゼロスとナンパに行っちまって・・・。」

楽しくなさそうにリオンの方をみて同意を求めるが、
リオンは意味が分からないと、私に意見を求めてきた。

リオンはナンパなんかしなくてもモテるだろう。
そう言いかけた瞬間、薄暗い講堂の中で悲鳴が響いた。

ぎゃーーーー！！！！！！！！！！

そしてそれと同時で生臭い血の匂いが漂う・・・。
先生たちは何かの演技だろうと気にもせず誰も悲鳴の方には近づこうともしない。

「なんだ・・・？」
「・・・・・。」

物差しを持っている。いかにも不良だと分かる格好をした、バンドの一人だった。
倉庫の中では異様な風景が繰り広げられていた、
さっきから耳障りなほど、ぐちゃ・・・・ぐちゃと音が聞こえてくる。

「俺が殺したんだ！！次は誰だ！！？？」

そういって血の付いた物差しを振り回して近くにいる生徒を脅している。

私はそれよりも中の友達が気になった、
倉庫の中からは何も聞こえない。
まわりの生徒も危機感を感じて誰も話そうともしない。

静まりかえった空間に一人いるような感覚を覚えた。

リオンも何も言わず黙って時期を見計らっている。

「へへ・・・・誰か見てみないか・・・俺のを・・・・」

がた・・・！！！！！

誰かが立ちあがった不良も反応を遅らせて目を疑っている。
倉庫を開けて叫んだ。

「気分が悪い人はすぐに出てください！！」

それは私だった。
前の方に居る友達を助けるために
生徒を退けて前へ前へ進んでいく、最初は動かなかった生徒たちもそれを見て
倉庫を飛び出していく、それと同時に友達が見えた。

今にも泣きだしそうな友達の目を手で隠して出来るだけ
それを見ないように倉庫を後にした。

気分が悪かった今にも吐きそうだった。
やっと惨劇を感じたのか。
先生たちが今更になって、あたふたと倉庫に入って行く。
中にはそれを見て倒れる女の先生も居たほどだった。

生徒指導の先生は不良にげんこつを落としていたが、
それだけでは済まないだろうと私は椅子に腰を落とした。

しばらくして警察が入ってきて不良に手錠を付けよとする。
死体はバンドの中の一人だった。
そしてそれは無残にもばらばらに殺されていた。
顔に関しては人間だと思えるような後は残って居ない。

「これだけのことしたら、警察沙汰になるんだ！！！」

生活指導の的外れな指導。
生徒がああなら先生もああだ。

リオンはさっきから私を信じれないような顔で見ていたが、
私は笑って、友達が無事でよかったと。
言った瞬間リオンは優しく抱きついてくれた。

「頑張ったな。」
「・・・もう少しこのままでもいい？」

リオンの暖かさを体で感じた瞬間だった。

これで夢は終わりです。なんとも乙女回路の夢でした。
↑満足。
結局この夢の続きは見ませんでした。
これは少し着色して話を展開してますけど
本当はもう少しさらっとしていました。

ロイドは出てこなかったし。
テイルズキャラはリオンのみ出演でした。
リオンとの会話も抱きつかれた所だけでした。
一応夢で残しておきましょう。

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