きっと負けだから。

止まった時間の中で一人居た・・・。

時が止まっているはず無いのに？
誰かに縛られていた
何も無い道路の真ん中で来るはずも無いのに
夜を明かした
車の中に一人眠る自分
悲しみゆえに別れをただ拒んだ

君は覚えていますか？
一人泣いていた貴方を抱きしめようとした手を拒んだ事

恐れて泣いていた貴方は僕を拒んで
手をはじいた
夜空はこんなにも綺麗で輝いているのに
月だけが見ていた冷えた身体
小刻みに動かしていた僕を

出会いは長くて恋に落ちたのは一瞬だった
ただ君が笑ったそれだけ
もう一度それを見たいだけなのに
今は泣き顔だけが目から離れない

冷たい涙を指で拭ってみたけれど
止まらない鼓動
手に触れているだけそれだけなのに
気が付けば涙は止まって目の前に居る君を抱きしめていた

冷たい身体止まらない後悔
諦めたら負けだ
そんな糞みたいなプライド
溢れ出るのはそんなものばかり
出てこない君の笑顔

「何やってるの馬鹿みたい。」

忘れられない最後の言葉と一緒に
僕らは一歩前進していく

だから

震えていたのは僕だけじゃ無かった
月に照らせて僕らは大人になった

[0回]