人間が嫌いな未成年。
たまに2次創作3次創作を打ちます。
完全オリジナルも打つ時もあります。
このブログを見た貴方と縁があること祈って・・・。
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駅か2~3分ほどのところにある喫茶店に向かって私は歩いていた。
第一志望校に合格した私は前から興味のあった「カガミ 京子」と呼ばれる占い師に見てもらうことにしたのだ。
その占い師はメディアでも取り上げられるくらいの大人気で、十中八九あたると名高い。
実は半年待ちで、志望校のことについて聞こうと思っていたのだが
占いよりも先に結果が来てしまったので私はこれからの学園生活について2,3聞こうと考えていた。
友達だとか、彼氏だとか。
自分の運命の分かれ道だとか。
聞こうと思うことは山ほどある。
「カガミ 京子」が借りている喫茶店の一角を私は遠くから見た。
出来るだけ京子よりも遠い席についてコーヒーをたんだ。
京子の一角では、一人の男性がその席について「カガミ 京子」と思われる人物と何かを話していた。
周りにいる仲間と思われる人々は真っ青な顔つきだ。
ごくん
その中の誰かが生唾でも飲み込んだのだろう。
喫茶店の中がシーンと静まった。普段なら気にしない私でも思わず気になってしまうほどの大きな音だった。
その瞬間だった。
席に着いていた男性は奇声にも近い声を張り上げこの世の言葉とは思えぬ言葉を並びたてて
喫茶店を飛び出していった。
「うわ、本当にいるんだ。」
喫茶店の席に座っていた女性の一人がもう一人の女性に向けて言葉を発していた。
「うん、やっぱり当り過ぎるって問題あるよね。」
「この間ネットで自殺した人がいるって。」
「えー・・・それって問題になったりしないのかな?」
「京子がもみつぶしてたりしてww」
2人が苦笑しながらもお茶を楽しんでいた。
冗談半分に言っているのだろう。
だが、私は横目で見ている京子がまるで獣の様な眼になっていることに恐怖を抱いていた。
「次の方いらっしゃいますか?」
少ししゃくれた女性の声が喫茶店の中で響いた。
まだ来ないコーヒーが若干気になりつつも、私は立ちあがろうとテーブルに力に入れた。
が、まるでテーブルが離れないでと腕を掴んでいるかのように私は動けなかった。
「いらっしゃいませんか?」
少しイライラした京子の声が聞こえて私は焦って答えた。
「あ、すいません。私です。」
私の顔を見た複数の人達はひそりと何かを話しているようだった。
私は一瞬理解できずに首をかしげたが、さっきの男性のこともあるのだろうと解釈した。
だが、テーブルはしっかりと私を掴んでくれて私は立ち上がれなかった。
横目で見た京子の顔が早く来いと言っていて私は焦って席を立った。
立ち上がれたことに感謝し、喫茶店の奥へ足を踏み入れた時だった。
誰かがおそらくこう叫んだ。
「右を向くな!!」
私は一瞬混乱して右の方を横目で確認しようとした時だった。
喫茶店の奥から何かが飛び出してきた、私は考える前に体を守るために腕を体の前に構えた。
何とも言えないがれきの音が響き、砂埃が舞い上がる。
店の中がさっきの生唾とは比にならない位に静まり返った。
店の外では野次馬がたかりだし、携帯のカメラの音が耳に残る。
そんな壮絶な環境の中私は先ほどまで向かおうとしていた、一点を見つめていた。
喫茶店の奥の一角。「カガミ 京子」が借り切った占いをするためのスペース。
そこにはがれきの山と化していた。
「うわ!!京子死んだんじゃねーか!?」
「いやだ!!あそこ・・・!!」
私はその指にしたがって目線を下に泳がした。
埃で白く濁った高価な指輪。視聴者に見せつける様にいつもつけていた悪趣味なブレスレット。
まがまがしい赤で彩られた指にそれにつながる手が瓦礫の隙間から覗いていた。
それはピクリとも動かない。
何分経ったのだろう。
私は気がつくと救急隊員のかけてくれた毛布の中で意識が泳いでいた。
遠くで聞こえる声になつかしみを覚えてその声に耳を立てた。
「おい、突っ込んだの、京子が占った客だったんだってよ。」
「え!?嘘でしょう?京子恨まれたってこと?」
「占い師のくせに自分のことは分かんなかったんだな。」
その数日後「カガミ 京子」は復活した。
奇跡的な生還をしたと報道される京子の顔はあの時見た京子の顔ではなかった。
そう言えばあの時から私は右を行動と関係なく向くのをやめた。
右を振り向いた瞬間あの光景を思い出すからだ。
「右を向くな!!」
あれは今思うと京子の声だった。
さらに、実はその瞬間私は右を向いたのだ。
そこには私に向かってナイフをかかげた男がいた。
その顔はまぎれもなく、あの奇声をあげて飛び出していった男だった。
思えば京子は男が敵意を私に向けるよりも早く、
そして京子のいた位置から男の顔が見える前の一言だったのだ。
テレビで報道される
京子占い失敗 という大きな文字を見て私は苦笑した。
テレビに出ている京子の右ほほに大きく残る傷は、まるでナイフにでも傷つけられたかのような傷だった。
第一志望校に合格した私は前から興味のあった「カガミ 京子」と呼ばれる占い師に見てもらうことにしたのだ。
その占い師はメディアでも取り上げられるくらいの大人気で、十中八九あたると名高い。
実は半年待ちで、志望校のことについて聞こうと思っていたのだが
占いよりも先に結果が来てしまったので私はこれからの学園生活について2,3聞こうと考えていた。
友達だとか、彼氏だとか。
自分の運命の分かれ道だとか。
聞こうと思うことは山ほどある。
「カガミ 京子」が借りている喫茶店の一角を私は遠くから見た。
出来るだけ京子よりも遠い席についてコーヒーをたんだ。
京子の一角では、一人の男性がその席について「カガミ 京子」と思われる人物と何かを話していた。
周りにいる仲間と思われる人々は真っ青な顔つきだ。
ごくん
その中の誰かが生唾でも飲み込んだのだろう。
喫茶店の中がシーンと静まった。普段なら気にしない私でも思わず気になってしまうほどの大きな音だった。
その瞬間だった。
席に着いていた男性は奇声にも近い声を張り上げこの世の言葉とは思えぬ言葉を並びたてて
喫茶店を飛び出していった。
「うわ、本当にいるんだ。」
喫茶店の席に座っていた女性の一人がもう一人の女性に向けて言葉を発していた。
「うん、やっぱり当り過ぎるって問題あるよね。」
「この間ネットで自殺した人がいるって。」
「えー・・・それって問題になったりしないのかな?」
「京子がもみつぶしてたりしてww」
2人が苦笑しながらもお茶を楽しんでいた。
冗談半分に言っているのだろう。
だが、私は横目で見ている京子がまるで獣の様な眼になっていることに恐怖を抱いていた。
「次の方いらっしゃいますか?」
少ししゃくれた女性の声が喫茶店の中で響いた。
まだ来ないコーヒーが若干気になりつつも、私は立ちあがろうとテーブルに力に入れた。
が、まるでテーブルが離れないでと腕を掴んでいるかのように私は動けなかった。
「いらっしゃいませんか?」
少しイライラした京子の声が聞こえて私は焦って答えた。
「あ、すいません。私です。」
私の顔を見た複数の人達はひそりと何かを話しているようだった。
私は一瞬理解できずに首をかしげたが、さっきの男性のこともあるのだろうと解釈した。
だが、テーブルはしっかりと私を掴んでくれて私は立ち上がれなかった。
横目で見た京子の顔が早く来いと言っていて私は焦って席を立った。
立ち上がれたことに感謝し、喫茶店の奥へ足を踏み入れた時だった。
誰かがおそらくこう叫んだ。
「右を向くな!!」
私は一瞬混乱して右の方を横目で確認しようとした時だった。
喫茶店の奥から何かが飛び出してきた、私は考える前に体を守るために腕を体の前に構えた。
何とも言えないがれきの音が響き、砂埃が舞い上がる。
店の中がさっきの生唾とは比にならない位に静まり返った。
店の外では野次馬がたかりだし、携帯のカメラの音が耳に残る。
そんな壮絶な環境の中私は先ほどまで向かおうとしていた、一点を見つめていた。
喫茶店の奥の一角。「カガミ 京子」が借り切った占いをするためのスペース。
そこにはがれきの山と化していた。
「うわ!!京子死んだんじゃねーか!?」
「いやだ!!あそこ・・・!!」
私はその指にしたがって目線を下に泳がした。
埃で白く濁った高価な指輪。視聴者に見せつける様にいつもつけていた悪趣味なブレスレット。
まがまがしい赤で彩られた指にそれにつながる手が瓦礫の隙間から覗いていた。
それはピクリとも動かない。
何分経ったのだろう。
私は気がつくと救急隊員のかけてくれた毛布の中で意識が泳いでいた。
遠くで聞こえる声になつかしみを覚えてその声に耳を立てた。
「おい、突っ込んだの、京子が占った客だったんだってよ。」
「え!?嘘でしょう?京子恨まれたってこと?」
「占い師のくせに自分のことは分かんなかったんだな。」
その数日後「カガミ 京子」は復活した。
奇跡的な生還をしたと報道される京子の顔はあの時見た京子の顔ではなかった。
そう言えばあの時から私は右を行動と関係なく向くのをやめた。
右を振り向いた瞬間あの光景を思い出すからだ。
「右を向くな!!」
あれは今思うと京子の声だった。
さらに、実はその瞬間私は右を向いたのだ。
そこには私に向かってナイフをかかげた男がいた。
その顔はまぎれもなく、あの奇声をあげて飛び出していった男だった。
思えば京子は男が敵意を私に向けるよりも早く、
そして京子のいた位置から男の顔が見える前の一言だったのだ。
テレビで報道される
京子占い失敗 という大きな文字を見て私は苦笑した。
テレビに出ている京子の右ほほに大きく残る傷は、まるでナイフにでも傷つけられたかのような傷だった。
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