人間が嫌いな未成年。
たまに2次創作3次創作を打ちます。
完全オリジナルも打つ時もあります。
このブログを見た貴方と縁があること祈って・・・。
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こういうのって最後まで書いてからだと思うけど、人魚姫の案考えてたら結構最初のほうのフラグを削除しなくちゃならないし、おそらく完成までいかないなと思った瞬間、私の中の何かが
・・・
諦めた。
書ききれるのはまだまだ時間がかかりそうですが、今は頑張ろうと思います。
本編11~になるよ!
冷たい声にルートは一瞬背筋がぞっとした。
なんでもっと早く気がつかなかったのだろうか。そうだ、あの悪寒は何度も経験してきたではないか・・・。
「・・・アーサー様。エリザベータ様をあそこから出してもよろしいですか、菊が出してほしいと言っておりまして。」
「っは!!アイツから俺を裏切ったんだ。罰を与えなければ示しがつかねーよ。」
「そうですか・・・。」
「あ、そうそうルートヴィッヒ。」
そう言って近づいてきたアーサーはルートの耳に小さく呟いた。
「あんまり調子付いてんじゃねーよ。殺すぞ★」
そう言ってアーサーは自分の部屋へと帰っていた。
ルートは体中から汗を流し、まるで血を抜かれた様な気分になった。
体は言うこと聞かず倒れひざまついた様な格好になった。
目は動いたきり止まらず奥歯ががちがちと情けなく音を鳴らした。
何故自分よりもずい分年下の相手にあそこまで恐れをなしているのだろうか。
「情けない・・・・くそ・・・・。」
「何を泣いているですか?」
アーサーとよく似た子供だった。
だが、決定的に違うのはヒレではなく脚が生えていること。
「アーサー様・・・・?」
「違うですよ。僕はピーターですよ、あいつとは血縁関係すらないですよ。」
「・・・。ヒレは・・・」
「ああ、これですか?脚ですよ。それよりココから逃げ出し方が良いですよ。」
「何がだ・・。」
「アーサーの目ですよ。気付かなかったんですか?本気で怒っているですよ。」
「・・・俺は・・・どうすれば。」
「・・・アーサーは菊のことを好きじゃないですよ。」
その言葉にルートは固まった。
それでもピーターは続ける。
「全部お前の反応を見るために利用しているだけにしか見えないですよ。」
「そんなわけ・・!!」
「本当にそう言いきれる?」
「!!」
核心を疲れた様な気がしてルートは苦しくなった。
「僕は色んな人間・・・人魚を見てきたんだ。甘く見ない方が良い。」
「・・・アーサーの狙いは何だ・・・?」
「フェリシアーノ。イタリア王国ですよ。」
「そんなことは分かっている!何が目的で俺にこんなことをしてくるんだ!」
「・・・分からないですか?本当に?」
「何!?」
声をあげた瞬間ルートはハッと気がついた。
その瞬間体中から何かが溢れだしそうな気がして体を自らの腕で抱きしめた。
「それが答えですよ。」
「は・・・!!はあ・・・!!」
気分が悪くなって吐いてしまいたくなる。
だが、それ以上に涙があふれてきて、涙を必死に拭った。
菊は何かをじっと考えていた。
あれは一体何だったのか、ルートにしては感情的な行動だった。
それを受け止めたのは間違いない。だが、それ以上に菊の心の中には同情が交じっていた。
ああ 愛しいから受け止めた
ああ 可哀想なルート
ああ 私の心を温めてほしい
そんな感情がドロドロと自分の中を循環していた。
ルートの事が嫌いなわけではない。むしろ尊敬していた。
泳げない私の脚となり体となり全力で自分を守って居てくれる。
だが、それが枷となって自分を束縛しているのも何となく分かっていた。
自分でそう思い続けていた
ルートを嫌いならまだ気分が楽だった。
嫌われているからの嫌がらせなら菊も納得がいった。
そういっそエリザベータの様に私をあしらってくれれば良かったのだ。
「あんたなんて、死ねばいいのに!!!消えてしまえば良いのに!!そうすればみんな幸せになれるのに!!!!!」
何度も菊の中でその言葉が響き涙を誘った。
その時だった。
トントンとノックの音が聞こえてきた。最初はルートかと思ったが、そうではないらしい。
入って来たのは小柄なアーサーだった。
「よォ、生活にはなれたか?」
「はい・・。」
菊は腕を使って上半身を浮き上がらせた。
だが、アーサーと目を合わすことが出来なかった。
「なんだ?そんなにビクついて。俺が怖いか?」
「・・・いえ、このような時間に来られるとは思っていなかったので。」
「そうだろうな。俺もまさかこの部屋に来るとは思ってなかった。」
「・・・。」
「ルートがお前に手を出したと聞いてな。」
「・・・い・・・いえ。そんなことは・・・。」
「そうなのか?フーン。まあアイツもまだ若いからな。勘違いでもあったんだろう。」
「そうだと思います・・・。」
アーサーは菊の手を強引に掴んだ。
その行動に菊は驚きの表情を見せたが、何も言わずアーサーを見た。
「エリザベータをあそこから出してやってもいい。」
「!!」
菊は嬉しくて表情を緩めそうになったが、アーサーの鋭い眼光に背筋が凍った。
「変わりにお前が入れ。」
菊は言葉を失った。
だが、アーサーの目は嘘を付いているようには見えず。
菊は黙って頷くしかなかった。
「そうか、ならエリザベータは拷問部屋からだしてやる。そうだな・・・・部屋で謹慎程度にしてやるよ。」
アーサーは笑いながら部屋を出ていった。
菊は早くルートが帰って来ないかと暗い部屋の中で一人天井を見つめたが結局ルートは帰って来なかった。
その日。
ルートと菊は一睡もしなかった。
「大丈夫?僕は町医者のイヴァンだよ。」
まだ、頭がボーとして気持ち悪い。
「どう?イヴァンちゃん。」
「うん、ちょっと意識が回復してきたみたいだよ。」
「そう!わたしちょっと買い物に行ってくるから、見ててもらえる?」
「うん。行ってらっしゃい。」
看護婦さんだろうか、バい―んとなる胸で愛らしく出ていってしまった。
「ココは病院。君の名前は?」
「・・・本田 菊です・・・。」
「菊だね。何処から来たの?いくつ?」
「・・・。」
「ああ、ごめん。一気に聞き過ぎたね。年は?」
「・・・38です。」
「・・・・・・・・・僕をからかってるの?」
「・・・。」
「ああ・・・御免ゴメン・・・ちょっとビックリしちゃって・・・。どう見ても12~13歳位にしか見えないんだけど。」
「・・・え・・・いや・・・・。」
「はは・・・まあいいや。菊は雪の中で倒れていたんだけど・・・覚えている?」
「・・・いいえ・・・。」
「そうか・・・そうだよネエ・・・。」
イヴァンはコーヒーを菊に差し出した。
「まあ、ゆっくりしていきなよ。」
「はあ・・・。」
イヴァンと言う名の彼は菊が良く知っているイヴァンによく似ていた。
しぐさ、雰囲気、声色、容姿。
そっくりだった。
違うところと言えば菊の知っているイヴァンは医療をかじってすらいないことだ。
この病院も全く見たことのない暖炉などを使って。
まるで絵本の中に入ってしまったようだ。
「今って何年ですか?」
「え?忘れちゃった☆」
「は・・・はあ・・・。」
「私の記憶が正しければ今は2011年何ですけど・・・。」
「2000!!??あり得ないよ!?」
「・・・どっちのありえないですか?多過ぎるんですか?少な過ぎるんですか?」
「多過ぎるよ!!」
「・・・え・・・。」
コーヒーは熱いし、もちろん寒さもある。
暖炉に手を突っ込めばやけどしそうだ。
取り合えず夢ではなさそうだ。
______________________ということは。
「過去に来てしまってるうううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!?????????????」
「うわあああああああああああああ!!!!!!!!!????????」
「ええええええええええええええええええええええええええええええうわえああああああああああああああ!!??」
「落ち着いてよ。・・・ど・・・どうしたの・・・。」
「・・・私は未来から来てしまっているらしいんです。」
「・・・へえ~。そうなんだ。」
「はい・・・。」
「フーン。」
「ど・・・どうしたらいいんでしょう・・・。」
「取り合えず。頭を何とかしようか。直るまでは病人だしね。」
「・・・。」
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