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人間が嫌いな未成年。 たまに2次創作3次創作を打ちます。 完全オリジナルも打つ時もあります。 このブログを見た貴方と縁があること祈って・・・。
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ねえ?君は俺の事好き?

確かに俺の愛は行き過ぎてるかも知れないよ。

でもそれだけ君の事が好きでたまらないんだ。

それとも違う俺が好き?

人懐っこくて甘えん坊で、でも憎めない奴で。

ヘタれで情けない男だけど、気持ちだけは誰にも負けないよ。

でもね見た目も中身も本当は一緒なんだよ?

君は俺の事好き?

それとも君もどこかに行っちゃうの?

人魚姫 本編5 監禁生活
 
「僕はピーターですよ!」
「・・・。」
 
ピーターと名乗る少年にアーサーはどう答えたら良いのか迷っていた。
自分がイギリス王国の王で有ることを伝えたらいいのだろうか?いや、相手がもし武器を持っていたら危険にさらされるのは自分だ、何も言わない方がまだいいかもしれない。
 
ピーターはそれを悟ったのか子供らしい笑み浮かべた
 
「なんですか?僕みたいにキュートな奴がココに居て驚いたですか?それは仕方ないですね、もっとキュートに見えるように僕の自伝を聴かせて・・。」
「お前何でこんなところに居るんだ。」
 
もっともらしい質問だったと思う、王と悟られては厄介だ。
それよりも話をずらした方が良いだろう。
 
「御稚児さんって奴ですよ。」
 
その言葉にアーサーは首をかしげた。
ピーターは笑うだけでその実態を明かそうとはしなかった。
 
御稚児何故その言葉をピーターが知っているのは知らなかったが、ピーターは自ら鉄格子を外してアーサーの目の前まで近づいた。
 
「なんだ、僕とそんなに変わりないじゃないですか。」
「・・・お前いくつだ・・。」
「さあ?忘れてしまったですよ。それより僕を連れていってくれないですか?ココに居たら殺されちゃうですよ。」
 
フェリシアーノのことだと気付いたアーサーは洞窟の出口の方に目をやった。
誰かが戻ってくると言うことは考えられない。
 
「良く見たら僕とそっくりですね。」
「・・ああそうだな。」
 
同じくすんだ金髪に翡翠色の目。そして印象的な眉毛。
だが、ピーターの方がずっと幼かった。10歳にも満たないであろう身体には転々と赤い跡が残っていた。
 
アーサーがじっとそれを見ていることに気がつくとさっと手で跡をかくしアーサーをきっと睨んだ。
それにアーサーは少し肩を震わせた。
 
言動や雰囲気ではアーサーの方が幼いのではないのかと思わせるピーターの行動にアーサーは戸惑っていた。
 
城に連れて行って方が良いのだろうか?
そう考えたが、どうやって連れ帰ったらいいのだろうか?
 
「僕を稚児として持ち帰ったって言えばみんな黙って入れてくれるですよ?」
「え・・・。」
 
結局連れていくことになった。
一つ気付いたことが有るのだが、ピータにはヒレが生えていなかった。
人間の様な脚が付いていて、気持ち悪い。
本人曰く生まれつきらしい。
 
泳ぐにも不憫なそれはアーサーを苛立たせる一つになった。
 
「ちょっと待ってですよ・・・僕そんな早く泳げないですよ・・・。」
「ッち!ほら手を持てよ。」
 
アーサーはピーターに手を伸ばした、ピーターはそれを受け止めしっかりと手を繋いだ。
 
「世話がかかるな。」
「・・・そうですね。」
 
皮肉を皮肉で返ってくると思っていたアーサーはピーターが限界に近いことを悟った。
ピーターは今にも沈んでしまいそうに目を白黒させている。
 
手だけでは足りないと思った、アーサーはピーターの肩をしっかりからませて城に向かった。
 
 
その頃菊とルートヴィッヒはアーサーの部屋で話をしていた。
 
ルートヴィッヒが一方的に話すと言う会話とは言えないような環境の中、菊は相槌を打っていた。
 
「アーサー様は~~~で===だから~~の===は~~~を~~~に===してくれ。」
「はあ・・・。」
 
ピンポイントがずれた話し方をするので何を言っているのかはさっぱり解らなかった。
だが、自分の為に必死に話をしてくれ居ると思えば心は不思議と軽くなっていった。
 
「疲れたか?」
 
ルートヴィッヒは菊を覗きこむようにそう尋ねた。
菊はその気づかいに驚いて反応が遅れた。
 
「え・・・いや。はい。」
「どっちなんだ」
 
苦笑しながらのルートの問いかけに呆気にとられながら答えた。
 
「・・・疲れました。」
 
結構ストレートに言ったと思う。
だが、それを皮肉には捕らえられなかったらしく、食事の準備をしてくるとルートヴィッヒは部屋を出て言った。
 
部屋の中はベットが2つある。
綺麗な柔らかなベットと少しみすぼらしいベットだった。
多分ルートヴィッヒとアーサーのベットだと思う。
 
菊は柔らかなアーサーのベットの上に座らされていた。
 
ルートヴィッヒはそんなに怖い人じゃないのかもしれない。
そう思うと城での生活も苦では無くなると思った。
 
フランシスはどうしているだろうか?元々私はお荷物だったのだから生活は大丈夫だろう。
それより心に大きな傷を受けていないだろうか?私とアーサーの約束は守られたのだろうか?
 
考えれば考える程その繰り返しに菊は嫌気がさした。
 
「・・・大丈夫ですよね・・・。」
 
悪い人たちじゃない筈だ。
 
ほら、アーサー様が連れてきた人ですよ。
セーシェルさん、あまり近づかない方が・・・・。
え・・・?
 
ドアが体重によって開かれ外に居た少女は海の中で有りながら顔からぶつかる。
それに菊が大きく反応したのは言うまでもなく、後ろで心配そうな少女はさっきからあたふたしていた。
 
菊に気が付き、倒れていた少女の顔が変わる。
 
「ヤバ!!あ、あの!!お友達になりませんか!?」
「え・・・?」
「セーシェルさん!!何を言ってるのですか!?」
 
手前に転がっている少女はセーシェルと言うらしい、褐色の肌に黒髪な彼女は菊とあまり違わない様に見えた。
後ろの少女はアーサーと年は変わらない様に見える。
 
「大丈夫ですか?」
「そそs・・・それは頭が大丈夫かという意味ですか!?」
 
大分焦っているらしい。
さっきから髪を手で触ってすいませんと頭を下げていた。
 
「い・・・いえ。お体に支障はありませんか?」
「は・・・はい!大丈夫です!」
「なら、早く帰った方が良いですよ。」
「セーシェルさん!」
「え?」
 
後ろにはさっき帰って来たであろうアーサーとよく似た少年が居た。
少年と一重に言えばアーサーも少年には違いないのだが、その少年はアーサーよりも小さく、10にも満たない小柄で幼児と言った方が近いかもしれない、少年だった。
 
その少年は何とも言えぬ明るさと機転を持ち合わせていた。
アーサーが怒っていることに気がついた少年は笑いながらメイドたちをアーサーの刃に掛かる前にそっと自室に戻らした。
その手際のよさに子供扱いしない方が良いかもしれないと菊は思った。
 
「ぼくはピーター。よろしくですよ。」
「・・・菊です。お見知りおきを。」
「コイツは稚児らしい。よろしく頼む。」
 
稚児・・・?聞いたことが無い。
 
それよりもピーターのヒレは気持ち悪かった。2本のなんだろうか・・・脚?
何となく訳ありなのはわかった。
 
「よろしくなのですよ、暗黙の人魚さん。」
「・・・どうも。」
「僕は気持ち悪いですか?でもフェリシアーノさんは僕のこれが好きだっていてくれましたですよ?」
 
子供らしい振る舞いや、明るい表情。
まるで子供を絵にかいたような少年なのに、吐き出す言葉は皮肉が交じった、大人でも話さないようなことばかりだった。
アーサーは後ろに連れていたメイドにピーターを預けて、部屋に入り鍵をかけた。
 
「・・・あ。」
「・・・俺はアーサー・カーランド。お前より年下だが、俺を見くびらない方が良い。」
 
どっしりとした話し方に菊は肩を揺らした。
見た目はどう見ても菊よりも年下なのに威圧感を感じた、一国を背負うだけの責務を果たしているからこその威厳なのか。
 
菊は目をそらすことが出来なかった。
恐ろしさと、緊張故に金縛りにでもなったのかもしれない。
 
「それと、お前はこの部屋ではなく。ほかの部屋で過ごして貰う。歩けない以上召使いを付けるが、ルートで異存は無いな。」
「はい・・・。」
「逃亡。またそれに準ずる発言をしたときお前を地下の倉庫にぶち込むからそのつもりで居ろ。」
 
完全に逃げ場は無くなった。
 
「俺の言っていることが分かるか?分からなければルートにでも聞いておくんだな、同じ事をココに入るときに決めている。・・・とそれとだ、お前は俺の妃としてきちんとしたマナーを覚えてもらう。」
「え・・。」
「食事、接待、ダンス。まあダンスは無理だが、食事、接待についてはしっかりと覚えてもらう。」
 
妃?
そんなこと初めて聞いた、驚きの表情を浮かべていると、アーサーがすこし考えて。
声に出した。
 
「そう言うことだ、お前に拒否権は無いが・・・まあ一応考えて置いてくれ。」
 
菊は一人のこされた部屋の中で自分の方向を探していた。
 
 
 
 
 
「菊、今日は自分で作るのかい?」
「ええ。」
 
菊はスーパーの袋を手にもって歩いていた。
ビニール袋では重たすぎて破けてしまうのでエコバックを使う。
アルフレッドはよく食べるので5人分をけいさんして買い物を済ました。
 
その半分を嬉しそうに持っているアルフレッドは、菊の横顔を見ながらちょっと不機嫌なのに気がついた。
 
「何を怒っているんだい?」
「怒ってる?私がですか?」
 
珍しく空気を読んできたと思えば、急なことを言い出す彼に時々菊は悩んでいた。
だが、それが的を射ていないと言われればそうでもなく。
 
「もう半分も持つよ。俺のご飯だしね。」
「・・・ありがとうございます。」
 
アルフレッドはどこかで気が付いていた、菊が何時も以上に疲れがたまっていることに。
 
「ねえ。俺さ最近変な夢を見るんだ。」
「変な夢ですか?」
「ああ、俺が王子様でギルが執事をやってるんだ。ね?変な夢だろう?」
「・・・詳しく話してください。」
「・・・良いけど君、そんなものを聴くのが好きだったのかい?」
「私も変な夢を見るんですよ。良いですから聞かせてくださいよ。」
「・・・俺は日本に住んでるような東洋の子のことを好きになるんだ、だけどそれを邪魔してくる奴らがいてさ、それをぶっ放しておしまいさ。」
「流石ヒーローですね。」
「もちろんだよ、君は?どんな夢を見るんだい?」
「・・・忘れました。」
「え・・・?」
「忘れました。」
 
 

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