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父さんを助けるため母さんと会うため。
理由を付けるならこれが一番。
でも本当の理由は違うんだ。
母さんの秘密を・・・けして教えてはくれなかった答えを確かめたかったんだ。
”父さん俺・・・父さんの代わりに頑張れるかな・・・?”
「ちょっと暑くなって来ましたわね」
そういうのは自称レンズハンターのフィリア。
マリーはさっきから笑ってはいるが、暑いのには慣れていないのか青ざめた顔をしている。
カイルは見慣れない豪華な船の中で興奮していた。
「本当に綺麗だ!!母さんたちはこんな豪華な船に乗って旅をしてたんだね!!」
『少しは落ち着かんか。』
「そうです。私達は神の目を売り・・・いえ取り返さなければなりません!」
若干引っかかる言葉が有ったがデイムロスは落ち着きった調子でアトワイトを何時呼び出そうかと考えていた。
「ねえアトワイトはさ~・・・」
『どうしたのお嬢ちゃん。』
「・・・兄妹とかさ・・・もったことある?」
『・・・生き別れの兄妹の事を気にしているの?』
「・・・やっぱりさ気になるじゃない・・・。」
『・・・。そうね私はその頃の記憶は無いけど。私は貴女が妹のように思えるわ。』
「・・・フフ・・・。そうねお姉さん。」
『あら?デイムロスからだわ・・・。行く?』
「ええ。」
中に入るとカイル達が固まって何かを話していた。
それにルーテイは疎外感を感じたが、理由を尋ねるとソーデイアンがこの近くに沈んでいるらしい。
『行きましょう。お嬢ちゃん。』
「明確な場所は分かるの?」
『分かる。』
「4本目のソーデイアンか~どんな奴なのかな~。」
『あいつは凄く根くらな奴じゃよ。』
『老!それは本人の前では禁句ですよ!』
『分かっておるわい。』
話をしていると横からリオンが入ってくる。
不機嫌というよりは不信感を覚えている顔だった。
「おい・・・。」
「何よ。」
「さっきから何を言っているのかさっぱりなんだが。」
「え?ジューダスって聴こえて無かったけ?」
「ジューダスは違うと言っただろう僕はリオンだ。」
「マリーも確か聞こえてなかったわね。今から私達は4本目のソーデイアンを取りに行くわ。」
「カルバレイスはどうなったんだ?」
「その点についてはレンズハンターのフィリアの方が詳しいわ。」
お任せくださいとフィリアは先陣切って持っていたレンズを並べる。
中には濃度の濃いものもあってそれがかすかに光って居た。
「よろしいですか?これはただのレンズですが、レンズには元々レンズ同士が引き合う効力が有ります。
その法則を利用してグレバムはモンスターを操っているのでしょう。
ですがそれは神の目であってのことです。
元々屑同士のレンズは引き合う力が弱過ぎて肉眼では確認できません。
一部の学者の間では濃度が一定位置を超えたレンズの近くでは微弱にレンズが反応すると言われています。」
フィリアの説明は丁寧で分かりやすいがカイルには全く付いていけないのか頭をがくがくさせて寝る準備に入っている。
マリーもよく分からないらしく目が点になっている。
唯一リオンが付いていっている状態だ。
フィリアがクレメンテを取り出して屑のレンズに近づけた。
するとレンズが反応して微弱ながら光を発した。
「これがレンズたちの反応です。」
「・・・これが!」
「あんたそれオべロン社で最近発見された情報なんだけど・・・。」
「情報は金なりですわ。」
フィリアは眼鏡をかけていないのにかけているのように眼鏡を上げる。
『このあたりだな。皆海に我らを掲げろ』